ハミルSTORY

映画ノート・お絵描き・お話し

H高校 ②-⑤

H高校②

太閤豊臣秀吉

太閤殿下に妻を献上つかまつる

f:id:hamiru0818:20240616215627j:image

「川を繋いだ。掘った、舟運の便は開かれ田畑や飲料に利用された。掘った土は湿地帯の造成に利用した。
東横堀川と木津川。
この工事を行なった人物は誰だ。
答えろ、シャヤ」

f:id:hamiru0818:20240616215616j:image

「はい?」

f:id:hamiru0818:20240616215531j:image

「バカたれ!
リャリャ答えろ」

「はい
安井道頓です。
秀吉に仕えた道頓は功を認められ城南の地を賜りました。
その地を豊かにするため木津川と東横堀川を繋ぐ開削工事を行いました。
かなりの私財を投げ打ったと言われています。
道頓は大坂夏の陣で戦死しましたが、従弟の道トが意志を引継ぎ工事を完成させました」

「そうだ、その後"徳川側"の大阪城松平忠明が"豊臣側"の安井道頓の名から」
「道頓堀と名付けました」

「シャヤ、わかったか」
「ふん、まじめか」
「バカタレ!」
「えー、で、その道玄堀?」
「お前は渋谷しか興味ないのか!」

教師コココにDKリャリャと
ミナア課長の娘JKシャヤ

-SPARTA-

安井道頓は秀吉に仕えてる時分、妻を見初められ差し出した。天下人が欲しがれば選択肢などない。
妻の生涯を秀吉に預ける。けろり。
無類の好色の太閤は、一度抱いたという。

一度、たったの。

一夜のために配下の妻を我が物に。

・・・・

偉人、ひいては英雄とは。
人類の歴史。あれ殺戮か。
殺戮の限りを尽くした人物は真の偉人ですの。
英雄・・
天下に手をかけたあの男か、天下をかすめ取ったサルか、天下の元に我が名を刻んだタスキを繋いだ駅伝タヌキか。

豊かさを追い求め道頓堀を築いた男か。

人を殺めぬ覚悟を胸に、戦場で秒殺された勇気だけのエキストラか。

・・・・

道頓はケロリとしきれずにいた

#コココ
#シャヤ
#リャリャ
#H高校

※参考 
司馬遼太郎「ケロリの道頓」
f:id:hamiru0818:20240616215636j:imagef:id:hamiru0818:20240616215641j:image

かすめ取りに長けたサルは天下に留まらず人の妻までも掠め取った

 

H高校③

2025/5

f:id:hamiru0818:20240616215419j:image

「教科書を燃やせ!」
「受験放棄を決行せよ!」

青告白の甘酸っぱさを味わうことはなく、
焦げの臭いに侵された校庭の裏は
少年少女の奮心をただ黙って見つめていた

今から一年後の晩春の頃、
可愛かったDKリャリャは逞しい男のコになっていた

5月27日が誕生日のリャリャは法の下で大人となった、子供であった

隣にはJKシャヤがいて、ラッキーストライクに火をつけた
一口吸ってリャリャの目の前にそれを差し出した
リャリャは咥えて吸って咽せて吐いた
またシャヤは吸った
フィルターの薄茶色にシャヤのベージュが色を重ねて、少し光がかかったように見えた

・・・・

偏差値58ほどの公立H高校において
リャリャは群を抜いた秀才だった
元々、県内トップレベルの高校においても合格の可能性があるほどの学力の持ち主だった
母子家庭で私立に行くことは許される環境ではなかったから、確実に合格できることと、程よく家から近かったH高校を選択した

一年生の初めのテストでは、学年で2番の成績を取った。
それ以降はずっと1番だった。
真面目で素直で勉強もできる。
高校生活初めてのテストからニ年後には、偏差値、学歴社会を否定しヤニを燻らすようになっていた。

・・・・

シャヤは、最初のテストで1を見て、その一の数字は馬鹿馬鹿しさを表していることに気づいた。自分を子馬鹿にするような1を嫌い、それ以降は出来るだけ大きい数字を獲得するよう努めた。ニ回目のテスト以降は300より大きい数字しか見なかった。

ニ年後、リャリャの隣で燃える教科書を見て、学園生活1番の青春を感じていた

・・・・

リャリャが偏差値、学歴社会に喧嘩を売ることを決意したのは二年生の夏休みの頃だった。

丁度、読書のため散歩に出かけた河川敷で一つ葉のクローバーを見つけた。

クローバーは茎に成長点があり一つの成長点から3つの葉が出るのが普通だ。それで、よく見かけるのは三つ葉のクローバー。
踏まれたり、傷ついたり、刺激を受けると成長点から出るはずの葉が2枚に分かれたりする。幸運のシンボルの四つ葉のクローバーはこうして生まれる。確率は一万分の1とも

リャリャは、一つ葉のクローバーを見つけた。

成長点から葉が出ないことは基本的にはあり得ないことで、二つ葉は500万分の1とも

リャリャは、そのことを知っていた。

一つ葉のクローバーを摘み、その場所に本を置いた

本のタイトルは
「幸せな人生」

それを捨てた、リャリャは
鬱積していた想いを解放した

1億分の1の奇跡がリャリャの反抗心を開拓した

REBEL

#リャリャ
#シャヤ
#H高校
f:id:hamiru0818:20240616215531j:image
f:id:hamiru0818:20240616215529j:image
f:id:hamiru0818:20240616215534j:image

一つ葉のクローバー
開拓
初恋の始まり
困難に打ち勝つ
f:id:hamiru0818:20240616215500j:image


H高校④

なんと可愛らしいことか。
高校二年生の男の子
リャリャ
色白で華奢な身体つき、その学生服を脱いでしまえば、
お腹と背中がくっつきそうである。
純粋で真面目に勉学に励み、希望の大学へ進学し、安定した優良企業に就職する。はずだった。

一年後、ちょうど水無月の衣替えの時分に学生服を戦闘服に
チェンジする。高校三年生になっていた。

・・

一つ葉の奇跡のクローバーを見つけたこと

・・

そして、ロザーナを見つけたこと

・・

リャリャを壊した

・・・・

行こう、リャリャ

シャヤ

ボロボロだけど安いアパート、見つけたよ

うん

・・・・

万引きしてきた

うん

・・・・

タバコ貰ってくる

うん

・・・・

ウイスキーにしよう

うん

・・・・

自転車、パクってきた

うん

・・・・

売るね

うん・・・

・・・・

赤ちゃん、できたよ

うん

・・・・

シャヤ

初めての彼女の

他男による妊娠は

反抗の衣を羽織らせた

18

2025年10月
リャリャ
父親になった

・・・・

 

#リャリャ
#シャヤ
#H高校


H高校⑤

ロザーナ
苦しいよ
ありがとう
苦しいよ
教えてよ、ねぇ
敵は誰だ

・・・

2024/6

f:id:hamiru0818:20240616215435j:image

「ねぇ、リャリャ
これ落ちてるよ、あんたの」
「あっシャヤさん、ありがとう」
消しゴムだ
「ふーん、勉強してるの」
「ううん、本」
「楽しい?」
「うん、休み時間することないし」
「私と遊ぶ」
「えっ、えっ」
「何、照れてんの」
「そんなことない・」
「かわいい」
「・・」
頬を染める、二人
「リャリャ、東京行ったことある?」
「東京?1回だけ、浦安」
「ふーん」
「シャヤさんは」
「私、2ヶ月に一回、渋谷」
「そんなに」

少女少年の一夏の口唇

・・・

2024/10

安アパートで肩を寄せ合う
互いの肩と顳顬(こめかみ)が二人を優しくさせた
20:30に花火が鳴った

シャヤはチューベローズのオードトワレを使った、
官能の香りを17歳の少女は纏った

金を稼いできた

汚れた愛を消すために
顳顬の角度をイジる

・・・

2024/12

シャヤの妊娠が分かり

リャリャの色は弾けた

リャリャはシャヤを抱かなかった

シャヤの想いに応えたからだ

シャヤは純白の一部を残したかった

ほんの少しでも。

6月の資格を失うような気がした

リャリャとの関係だけは純愛に染めた

リャリャは景色がイエローに見えていた

・・・

2025/2

ツワリ、かね

帰った

シャヤの父は激昂した

リャリャは殴られた

唇から流れる血を見た

黄色だった

シャヤはリャリャに花を送った

虹色の薔薇

白い薔薇の茎から色水を吸わせて作った・

リャリャはキイロの薔薇を受け取った

眼科医は心因性の色視症、黄視症と診断した

・・・

2025/10

シャヤはやはり子を生んだ

リャリャはやはり父親になった

やっぱり黄色だった

その愛くるしい笑顔を見たあと

リャリャは
ドライフラワーになっていた
あの薔薇に仄かな絵の具を見た

赤が父に餞った、かすかなレインボウが映った

f:id:hamiru0818:20240616215419j:image

#リャリャ
#シャヤ
#ミナア
#H高校

f:id:hamiru0818:20240616215421j:image
f:id:hamiru0818:20240616215415j:image
f:id:hamiru0818:20240616215418j:image